不動産に関する難題を解決
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不動産投資事例2「再建築不可物件の成功例」

  • 賃貸経営
Writer:大澤 健司

相談内容

一般企業に勤めながら、戸建賃貸をメインに不動産投資を行っているAさん。弊社とは顧問契約を結び、月に1回程度様々なご相談をしにいらっしゃいます。今回の相談は、知り合いが家を売りたいが、再建築不可ということで売れない、かなり安くてもいいので買ってくれないかと言われたとの相談。Aさんは、その家をリフォームして戸建賃貸として活かせないか考えていました。

再建築不可物件・・・その中身は?

再建築不可物件の多くは、接道に問題があります。その物件を調査すると、家は3戸1棟のテラスハウスの真ん中で、家の前にある道路は建築基準法上の道路ではありません。最も西側の家が接道していて、3戸1棟で建築確認を取っていました。つまりは、正確に言えば完全に再建築不可というわけではなく、あくまで単独での再建築不可、ということです。つまり、将来的には3戸の所有者全員の同意を得られるか、もしくは両隣の所有権を得ることができれば再建築可能な土地となります。特に今回の物件の場合、東側は現状空き家となっているようでしたので、可能性は大いにありました。
加えて、当物件建物は築30年と古かったのですが、構造部分に問題はなく、リフォームすればまだまだ長期間の使用に耐えることが可能な物件でした。Aさんが購入を持ち掛けられた金額は600万円。リフォームの見積もりは300万円。諸費用を含め1,000万円を下回る価格です。戸建賃貸で9万円~10万円前後が相場のエリアですから、表面利回りは10%を優に超えると予想されました。価格が安いため借入せずに購入できることもあり、これだけ見てもプラスの収支が十分に期待できます。
加えて、将来もし両隣の所有権を獲得することができれば、再建築不可物件ではなくなり、新たにアパートを建てたり、もしくは土地を転売しても大きな利益が得ることができます。
我々は分析結果をAさんに伝え、購入しても良いのではないかと勧めました。もしAさんが購入しなければ弊社が同額で買い取っても良いという判断も併せて伝えました。結果として、Aさんはその物件を購入することとし、両隣の所有者との交渉について弊社とコンサルティング契約を締結することとなりました。

結果

この物件をご購入されたAさんは、すぐさまリフォームにとりかかり、入居者を募集しました。賃料10.5万円で募集をし始め、3カ月で入居者が決まりました。リフォームにかかった費用は280万円。表面利回り14%で回る優良物件となりました。
また、その後東側の空き家の所有者も売却したいという事でAさんは同額の600万円で購入することになり、更に西側の老夫婦はここ2,3年の内に息子夫婦の家に引っ越す予定という事で、数年の内に3戸すべてを所有することができそうな見込みとなりました。3戸共に所有できれば建て替えも可能で、資産価値がぐんと上がります。

連棟式住居、テラスハウスといった建物は単独での再建築が不可であることが多く、1戸だけ所有しても難しい物件であることが殆どです。しかし、所有者が同時期に購入していることが多く、売却も近い時期になることがあるため、タイミングによっては全戸を所有できる機会があります。そうなると良い物件を安く手に入れることができます。基本的に、不動産投資において再建築不可物件は避けるべき対象です。しかし再建築不可の原因を調査すると、条件をクリアすれば建築可能になる物件も多々あります。『お宝物件』を手に入れるために、時にはこういった物件も検討することも必要です。

大澤 健司 株式会社K-コンサルティング 代表取締役

大澤 健司株式会社K-コンサルティング 代表取締役

不動産業界で、総合不動産コンサルティングをはじめとしたさまざまな行に従事する。

2016年、不動産相続と賃貸経営に特化したコンサルタントとして独立し、株式会社K-コンサルティングを設立。

不動産に関するセミナーや勉強会を精力的に行っている。

  • 公認 不動産コンサルティングマスター
  • 相続対策専門士
  • 不動産有効活用専門士
  • ファイナンシャルプランニング技能士 2級
  • NPO法人 相続アドバイザー協議会 上級アドバイザー
  • 賃貸不動産経営管理士
  • 宅地建物取引士
  • 空き家相談士
  • (借地低地アドバイザー・定借プランナー・ビル経営管理業務主任者・賃金行取扱業務主任者 など)

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