不動産に関する難題を解決
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賃貸経営事例1 「土地活用は資産全体の構成から考える」

  • 賃貸経営
Writer:大澤 健司

相談内容

 ご相談者Aさんは、75歳の女性。初めの相談内容は『月極駐車場を所有しているが空きが増えてきた。どうしたものかと考えているときに、大手住宅メーカーさんがアパートを建てないかと提案してきた。アパートを建てたほうがいいのか、建てない方がいいのか』という内容でした。状況をお聞きしていくと、約30台止められる駐車場のうち、半分ほどはご主人所有のテナント2軒の第二駐車場として貸し出しているとのこと。更にお聞きしていくとAさんが所有しているのはこの駐車場だけですが、ご主人はそのテナント以外にも、アパートなどを複数所有しているということでした。そこで私どもはまず現在の資産構成を整理するため、賃貸経営診断書の作成をご提案致しました。
 作成した賃貸経営診断書から、まず一つの大きな事実に気が付きました。確かにAさんのご主人はアパートなどを複数所有しているのですが、収益の大部分がテナント賃料だということです。つまり、A家として最優先とすべきは現在のテナントになるべく長く借りてもらうこと。そして、万が一出て行かれてもすぐに賃貸先を見つけることができるようにしておくこと。この二つだということになります。
 そして次の事実が、Aさんの駐車場のすぐ近くにご主人が所有するアパートがあり、もし新しくアパートを建てた場合、競合してしまう可能性が大いにあるということです。この近隣の住民の年齢層はどちらかと言えばアパートの若い年齢層より少し上の層の人口が多く、また若い層も比較的子育て中の家庭が多かったこともあり、新しいアパート建築はあまりお勧めできません。しかし、駐車場をこのまま続けていても状況が改善される可能性は少ないでしょう。
 さて、この事例はどのような解決方法があるでしょうか

ご提案

 今回の私どもの提案は、大きく分けて二つ。隣接駐車場の拡大と戸建賃貸の建築です。
相談を受けた後、弊社のスタッフで現地を確認しに行くと新たな事実が分かりました。ご主人所有のテナント二軒は飲食店で、店内のテーブル数に比べ駐車場が少なく、ランチタイムなどのピーク時には駐車場が足りていない様子だったのです。この状況はテナントにとって好ましい状況ではなく、これが原因で駐車場が広い別の物件へ移転してしまう可能性すらあります。テナント収入が中心のA家にとってこの状況の改善は必須です。そこでまずは月極駐車場のスペースを6台分減らし、その分をテナント駐車場のスペースを広げることを提案致しました。

 次に、残りの月極駐車場スペースをどうするかという問題です。駐車スペースを減らしたために空きは減りましたが、テナント駐車場を広げただけなので、テナント移転というリスクは減らしたものの収入面では違いが生まれません。
 そこで提案したのが賃貸戸建2棟の建築。賃貸戸建のメインターゲットは子育て世帯です。そのためご主人所有のアパートと競合しにくく、かつ近隣に賃貸戸建が少ないため需要も期待できます。場合によってはご主人のアパートの入居者が結婚や出産で退去する際、そのままこちらの賃貸戸建に入居してくれることもあるでしょう。また、賃貸戸建の大きな特徴として建築費用が安いということ、アパートに比べ入居期間が長いということがあります。戸数が少なくなるため収入面ではアパートに多少劣りますが、空室率や経費を考えるとアパートに大きく劣るということもありません。お子様が二人いらっしゃるAさんにとって、何よりリスクが少ないこと、また相続時の分割も行い易い形になるということも利点です。

 私どものご提案を受けられ、早速テナント駐車場の拡大に着手されたAさん。テナントにその話を持っていくと大いに喜んで頂けたということで、テナントの満足度向上は実感できました。賃貸戸建についてもアパート建築するより大幅に少ない初期投資で建てることができ、借主もすぐに見つけることができました。2019年現在、建築してから4年ほど経ちますが2棟共に新築時の借主が住み続けてくれています。

 新規に不動産を取得したり、既存の不動産の活用を考える際には全体の資産構成から考えることが必要です。単に立地や市場で判断してしまうと思わぬところでリスクが生まれる可能性があります。不動産オーナーは不動産業者や住宅メーカーのお客様ではなく、取引相手です。業者は様々な提案はしてきますが、第一にあるのは自社の利益です。その言葉を鵜呑みにすることなく慎重に見極め、場合によっては私どものような第三者の専門家、コンサルタントの分析に頼ることも必要です。

さらに新しい知識を、直接

07.13(土)
13:30~
【会員限定】第13回KC特別セミナー

今までに弊社のセミナー・勉強会にご参加頂くか、お取引をさせて頂いたお客様へ限定のセミナーです。


第一部では、おなじみの弊社代表大澤健司が講師を務め『今、ニュースや新聞で話題の相続や不動産にまつわるアレコレ』をわかりやすく解説いたします。


今回の第二部は、株式会社綜合税経センターの小松大作金融戦略室室長をお招きし、『銀行のウラ側』と題しまして、銀行との付き合い方などを解説して頂きます。

セミナー概要

開催日時
セミナー名 【会員限定】第13回KC特別セミナー
会場 千葉県柏市柏4-5-10サンプラザビル1F 当社セミナールーム地図
アクセス 柏駅東口より徒歩、車でお越しの場合は近隣のコインパーキングをお使いください。駐車場代はご自身でご負担くださるようお願い申し上げます。
参加費 1,000円
講師
講師:大澤 健司

平成28年9月、現 株式会社K-コンサルティング を設立し、代表取締役に就任。相続コンサルティング・資産有効活用・賃貸経営に関するアドバイスなど不動産オーナーに特化した総合不動産コンサルティングを行う。

http://www.kconsulting.co.jp
講師:小松 大作

兵庫県明石市出身。第一勧業銀行(現みずほ銀行)に入行し60歳で定年退職。現在は株式会社綜合税経センターの金融戦略室室長を務め、銀行対策、相続対策、事業再生、M&A、家族信託等、幅広く活躍している。

申し込み締め切り日 2019年07月11日(木)

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備考
大澤 健司 株式会社K-コンサルティング 代表取締役

大澤 健司株式会社K-コンサルティング 代表取締役

不動産業界で、総合不動産コンサルティングをはじめとしたさまざまな行に従事する。

2016年、不動産相続と賃貸経営に特化したコンサルタントとして独立し、株式会社K-コンサルティングを設立。

不動産に関するセミナーや勉強会を精力的に行っている。

  • 公認 不動産コンサルティングマスター
  • 相続対策専門士
  • 不動産有効活用専門士
  • ファイナンシャルプランニング技能士 2級
  • NPO法人 相続アドバイザー協議会 上級アドバイザー
  • 賃貸不動産経営管理士
  • 宅地建物取引士
  • 空き家相談士
  • (借地低地アドバイザー・定借プランナー・ビル経営管理業務主任者・賃金行取扱業務主任者 など)

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